ダイバージェンスを活用したバイナリーオプション順張り・逆張り手法
バイナリーオプションの取引では、ローソク足や各種インジゲーターのパターンを読み取ることで勝率を上げやすくなります。
本記事で紹介するのは、インジゲーターのパターンの1つ「ダイバージェンス」です。
ダイバージェンスの概要や使い方、注意点までを詳しく見ていきましょう。
ダイバージェンスとは
ダイバージェンスとは、ローソク足の動きとオシレーターの動きが反対に動く逆行現象を指します。
メインチャートにローソク足、サブチャートにオシレーター系のインジゲーターであるRSIを表示させます。
RSIは現在価格の買われすぎ、売られすぎを示すツールであり、線が下にあると今後上昇する可能性が高い、線が上にあると今後下落する可能性が高いと判断できます。
しかし、相場状況によってはローソク足とオシレーター系指標が異なる動きになる場合があるのです。
上のチャートでは、以下のような現象が起きています。
- ローソク足は先の足が安値を更新している
- RSIは徐々に上昇している
上記のような逆行現象をダイバージェンスと言います。
ダイバージェンスの出現後は相場が転換しやすいとも言われており、逆張りが人気のバイナリーオプションにおいて人気のパターンです。
通常ではあまり出現しにくいパターンでもあり、トレンド過程や転換点で発生する傾向にあります。
ダイバージェンスが発生する仕組み
ダイバージェンスが発生するのには、オシレーター系インジゲーターの特徴が関わっています。
- RSI
- ストキャスティクス
- CCI
- Williams’ Percent Range、%R
など
これらのオシレーターは全て相場の過熱感を示す指標です。
一定の価格内から計算され、現在価格が買われすぎているか売られすぎているかを示してくれます。
レンジや弱いトレンドであれば通常通り機能しますが、強いトレンドが発生した状態では相場の勢いを計算することができなくなってしまうのです。
その結果、ダイバージェンスのような逆行現象が発生し、トレンドの転換やレンジ相場を迎えることを見極めるポイントとして機能する仕組みです。
ダイバージェンスが発生するインジケーターは一つではない。
売られすぎ、買われすぎを占めるインジケーターならすべて起こりうるぞ。
ダイバージェンス3つのパターン
ダイバージェンスには細かく分けて3種類のパターンがあります。
名称 | 特徴 | 先の価格変動 |
---|---|---|
ブリッシュ・ダイバージェンス | ローソク足が下落をしているにも関わらず、オシレーターが上昇している状況 | 価格が上昇する可能性がある |
ベアリッシュ・ダイバージェンス | ローソク足が上昇しているにも関わらず、オシレーターが下落をしている状況 | 価格が下落する可能性がある |
ヒドゥン・ダイバージェンス | ローソク足は下落→オシレーターは上昇 ローソク足は上昇→オシレーターは下落 | トレンドの継続を示唆 |
ブリッシュ・ダイバージェンス
ブリッシュ・ダイバージェンスは、上昇シグナルになるパターンです。
ローソク足が下落をしているにも関わらず、オシレーターが上昇している相場であり、下降トレンドの過程で発生します。
出現後は下降トレンドの転換を示唆するので、バイナリーオプションでは発生した後に逆張りのハイエントリーが有効です。
ベアリッシュ・ダイバージェンス
ベアリッシュ・ダイバージェンスは、ブリッシュ・ダイバージェンスと逆のパターンです。
価格は上昇しながらRSIは下落する逆行現象で、下降シグナルのポイントとなります。
ベアリッシュ・ダイバージェンスとブリッシュ・ダイバージェンスは同じ理論なので、セットで覚えておきましょう。
ヒドゥン・ダイバージェンス
ヒドゥン・ダイバージェンスはダイバージェンスのパターンや理論では同様ですが、転換ではなくトレンドの継続を示唆する指標となっています。
転換しなかったということで相場のだましに合っただけと捉えられがちですが、ヒドゥン・ダイバージェンスには以下のような定義があります。
- 上昇トレンド時→安値同士を比較する
- 下降トレンド時→高値同士を比較する
通常のダイバージェンスであれば、上昇時は高値、下降時には安値を比較するものですが、ヒドゥン・ダイバージェンスでは相場方向と逆の価格を比較して分析をします。
3種類のパターンはダイバージェンスを使った取引において重要となるので、しっかり把握した状態で活用するようにしましょう。
ダイバージェンスを活用したバイナリーオプション手法
次に、バイナリーオプションでダイバージェンスを活かす方法を解説していきます。
手法を模索している方や、取引の幅を広げたいと考えている方はぜひ参考にしてみてください。
トレンドの順張り手法
まず紹介するのは、ヒドゥンダイバージェンスを活かした順張りの手法です。
・ローソク足を1分足表示
・RSIを期間14で表示
まずは、ローソク足を1分足にしてトレンドが発生していないかを確認します。
上チャートは上昇トレンド過程でヒドゥンダイバージェンスが発生した場合の価格チャートです。
上昇トレンドでは高値ではなく、反発をしている安値の価格が切り上がっている状態、RSIが切り上がっている状態を確認しましょう。
上昇トレンド過程で一時的に価格が下落しているポイントを押し目と言います。
下降トレンドでも同様で、戻り売りと呼ばれる反発を狙ってトレードしていく流れです。
ポイントは以下の通りです。
- トレンド方向に沿ったエントリーをする
(上昇トレンド時→ハイエントリー、下降トレンド時→ローエントリー) - 3回目の押し目、戻り売りの状況でエントリーをする
- 判定時間は5分~15分ほど
- 上昇トレンド時は安値で比較、下降トレンド時は高値で比較をする
短期の判定ではトレンド再開までに時間がかかって負けてしまう可能性があるので、5分~15分ほどの長い判定時間で狙うようにしましょう。
順張りの手法ではありますが、直近価格から見れば逆張りでトレンド方向に沿ったエントリーをすることが重要です。
レンジブレイクを狙った逆張り
次に紹介するのは、レンジブレイクを狙った逆張りです。
ローソク足は1分足表示で、サブチャートにはストキャスティクスを表示させます。
ストキャスティクスの表示はデフォルトで問題ありません。
表示させたら、レンジ相場の出現を確認して高安値にラインを引いておきましょう。
逆張りのハイエントリーを仕掛けていく手法です。
- ローソク足1分足表示、ストキャスティクスはデフォルトで表示
- ダイバージェンスの出現が確認
- 直近の高安値を更新するレンジブレイクを確認
- 逆張りで5分~10分後の判定を狙う
ストキャスティクスはRSIに比べて反応が早いため、上下に激しく動くレンジ相場の方が有効です。
レンジブレイクの直後は一時的な反発をしやすいので、ダイバージェンスとの相性が良いと言えるでしょう。
トレンドの発生しやすい16時以降の相場では、だましが増えるので注意してください。
トレンドの転換を狙った逆張り
続いて紹介するのは、トレンドの転換を狙った逆張りです。
まずは、ローソク足を1分足表示にして、RSIをデフォルト(期間14)で挿入させていきます。
1分足のチャートで表示させた時に、上昇・下降いずれかのトレンドが発生していることを確認しておきましょう。
トレンド発生確認後にRSIの形へ注目します。
トレンド方向にの伸びきったポイントでダイバージェンスが発生しているのを確認して、逆方向へエントリーを行います。
上のチャートで言うと〇の箇所がエントリーポイントです。
- ローソク足1分足、RSIデフォルト表示
- トレンド過程でのダイバージェンス出現を確認
- 逆張りエントリーで10分~15分ほどの長い判定時間で狙う
上昇トレンドでは高値の比較、下降トレンドでは安値を比較して狙っていきます。
トレンドの転換には時間がかかることもあるので、10分~15分ほどの長い判定時間が有効です。
ダイバージェンス後の高安値更新
最後に紹介するのは、ダイバージェンス後の高安値更新を狙った逆張りです。
まず、チャートを1分足で表示させましょう。
上のチャートでは、安値切り上がりでRSIは下降のヒドゥンダイバージェンスが発生していることが分かります。
ヒドゥンダイバージェンスはトレンド継続を示すパターンですが、継続したトレンドは反発しやすい傾向にあります。
ヒドゥンダイバージェンス
→波を付けたトレンドを形成している証拠。波のあるトレンドは、長期の逆張り判定向き。
黒い矢印のポイントのように、直近の高値を大きく更新してきたポイントで10~15分の逆張りを狙いましょう。
価格が大きく伸びていることがポイントで、小さなローソク足で徐々に更新してきた場合はその後も強いトレンドが発生する可能性もあるのでスルーしましょう。
ダイバージェンスを使うときの注意点は2つ
最後に、ダイバージェンスの注意点を解説していきます。
ここまで読んでダイバージェンスを活用した取引をしてみたいと考えた方は、注意点についてもよく理解しておきましょう。
ダイバージェンス単体では弱い
ダイバージェンスのパターンは、単体で使っても高い勝率が見込めません。
基本的には複数のインジケーターと組み合わせて使用しましょう。
また、バイナリーオプションのような短期取引では短期足で分析することになるので、必然的にだましが増えやすくなります。
エントリー回数が増えてしまい資金管理の乱れに繋がりやすいので注意してください。
オシレーターによって反応が異なる
MT4/MT5には様々なオシレーターが搭載されていますが、計算方法がそれぞれ違うため、ダイバージェンスの反応も大きく異なります。
こちらは、RSIとストキャスティクスを表示した画像ですが、指標の波が大きく異なる形であることが分かります。
RSIはなだらかな波であるのに対して、ストキャスティクスは上下に大きな波を付けるのが特徴です。
同じオシレーター系指標であってもダイバージェンスのポイントは大きく異なるので、まずは自身のスタイルに合ったインジゲーターを選ぶところから始めてみましょう。
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