バイナリーオプションのゴールデンクロス攻略手法【移動平均線を活用】
バイナリーオプションでは、トレンドの動向を予測することで効果的な相場分析に活かせます。
そんなトレンド分析で有効なのが、トレンド系指標を用いたゴールデンクロスです。
本記事では、ゴールデンクロスの使い方や注意点、攻略法までを詳しく解説していきます。
ゴールデンクロスとは
ゴールデンクロスとは、移動平均線を使ったチャートパターンを指します。
移動平均線では、表示する際の設定によって様々な期間が設定できます。
移動平均線での分析では、上図のように短期(黒)、中期(赤)、長期(青)のような3本以上の線を表示するのが一般的です。
ゴールデンクロスは、上図のようなポイントを指します。
すべての移動平均線が交わったポイントです。
また、ゴールデンクロスには以下のような定義もあります。
ゴールデンクロス発生により、上から短期線が中期線、長期線を上抜けすること。
短期線、中期線、長期線が交わって上昇方向へ推移する条件が発生したポイントがゴールデンクロスです。
トレンドの転換点や前兆の分析ができます。
デッドクロスとの違い
移動平均線では、ゴールデンクロスに似たパターンでデッドクロスというものもあります。
デッドクロスでも、ゴールデンクロスと同様に短期、中期、長期の線が交わったポイントを指します。
異なるのが、それぞれの線の位置です。
下から長期線(青)、中期線(赤)、短期線(黒)の順番で推移してた移動平均線が全て交わったポイントを指します。
ゴールデンクロスは、上から長期線(青)、中期線(赤)、短期線(黒)の順番で推移してた移動平均線が交わったポイントを指すのに対して、デッドクロスは逆のパターンです。
ゴールデンクロスのパターンを見て分析する際は、デッドクロスもセットで覚えておくと良いでしょう。
最低2本の移動平均線で分析可能
ゴールデンクロスは、必ずしも短期、中期、長期といった3本以上の移動平均線を表示させるわけではありません。
最低でも2本の期間が違う移動平均線であれば表示ができます。
上図は、2本の移動平均線を表示させたチャートです。
画面左がデッドクロス、画面右がゴールデンクロスとなります。
移動平均線が2本以上あれば、相場上でクロスするポイントが判断できる仕組みです。
また、合計で12本の移動平均線を表示させてトレンドの分析を行うGMMAという表示方法もあります。
短期線束と長期線の束が交わったポイントでゴールデンクロスの発生を確認できます。
ゴールデンクロスのサインを見る際に表示する移動平均線の本数に明確な定義はないので、自身の好きな本数を表示させておきましょう。
バイナリーオプションにおけるゴールデンクロスの使い方
次に、バイナリーオプションにおけるゴールデンクロスの使い方を紹介します。
バイナリーオプションでは、ゴールデンクロスだけではなく、前述したデッドクロスも同様に見てあげると良いです。
多くのテクニカル分析解説記事ではゴールデンクロスだけにフォーカスしているケースが多いですが、それには以下のような理由があります。
ゴールデンクロスは、上昇相場のチャートパターンとなるため、株価や仮想通貨市場では重宝されやすいです。
バイナリーオプションは、上昇・下落の両方で利益が見込めるので、ゴールデンクロス・デッドクロスの両方を見ていきましょう。
上記を踏まえたうえで、ゴールデンクロスの使い方を解説していきます。
上昇トレンドの前兆
ゴールデンクロスは、上昇トレンドの前兆を見る際に有効です。
複数の移動平均線が交わったタイミングで、投資家達もトレンドを意識します。
相場が停滞した状態、または下降トレンドの後にゴールデンクロスが発生したら、その後の上昇相場に期待できるでしょう。
バイナリーオプションでは、トレンド相場を狙う人と危険な相場と感じる人がいるなど様々です。
このような具体的なエントリーだけではなく、相場の環境認識として使用すると良いでしょう。
下降トレンドの転換点
ゴールデンクロスは、下降トレンドの転換点としても活かす事が可能です。
下降トレンドの発生後にゴールデンクロスが出現した相場は、その後上昇かレンジを形成する可能性があります。
下降トレンドの後にゴールデンクロスが発生するのは、決まってトレンドが落ち着いたタイミングです。
投資家達も「トレンドがそろそろ終わりそう」という意識を強く持つようになります。
結果、売り勢力の勢いが弱くなり、利益確定の決済による買いが入りやすいです。
ゴールデンクロスを使ったバイナリー攻略手法
次に、ゴールデンクロスを使ったバイナリーの攻略手法を見ていきます。
バイナリーオプションでは、逆張り手法が主流となっていますが、ゴールデンクロスは順張り相場で活かす事が可能です。
移動平均線を用いてバイナリーオプションを攻略したい方は、ぜひ以下の手法を参考にしてみてください。
トレンドの前兆を狙ったエントリー
まず紹介するのは、トレンドの前兆を狙ったエントリーです。
チャートを以下の設定で準備しましょう。
- ローソク足:1分足表示
- 表示するインジゲーター:移動平均線期間20、50
1分足チャートに、移動平均線の期間20と50の2つを表示して分析をします。
チャートへ表示させた後は、レンジ気味に推移している相場を探しましょう。
上チャートはレンジ気味に推移している相場ですが、移動平均線を見ると若干下方向に推移しているとも言えます。
このような相場を見つけて、レンジ内の高値と安値にラインを引いておきましょう。
その後、ゴールデンクロスを作った後の①のようなポイントで順張りのエントリーを行います。
②のポイントはゴールデンクロスの形成ポイントです。
上の黒い〇を見ると、直近高値のラインで一時的に反発も上昇してるのが分かります。
エントリーする足は、ゴールデンクロス形成+高値ラインを大きく更新してきたポイントです。
また、ローソク足は小さければ小さいほど、勝率が見込めます。
順張りのハイエントリーで、10~15分程度の長め判定での勝負をしましょう。
トレンドの転換を狙ったエントリー
次に紹介するのは、トレンドの転換を狙ったエントリー方法です。
- ローソク足:1分足表示
- 表示するインジゲーター:移動平均線期間20、50
先ほどと同様の設定方法でチャートを分析しましょう。
なお、移動平均線の設定値に正解はなく、自身が見やすいものでも構いません。
短期、中期、長期の3本を入れて分析しても良いでしょう。
チャートを見て、下降トレンドが発生していないかを確認してください。
赤い〇のポイントもトレンド転換に感じるポイントですが、まだクロスしていないのでスルーするポイントです。
チャートを見ても分かるように、クロスする前に再度下降トレンドが形成されている事が分かります。
狙うべきポイントは、赤い〇で囲ったゴールデンクロスの発生地点です。
ローソク足が安値圏で停滞したポイントで発生しやすく、じわじわと上昇してきたのを見てエントリーすると良いでしょう。
こちらも、順張りのハイエントリーで10~15分程度の判定時間を狙ってみてください。
バイナリーオプション取引時のゴールデンクロスの注意点
相場分析の基本ともされているゴールデンクロスのパターンですが、実はバイナリーオプションにおいては、使っている方が少ない傾向です。
ゴールデンクロスのパターンがバイナリーオプションに合わないケースが多いという問題もあります。
注意点も含めて詳しく見ていきましょう。
逆張りトレードの分析に不向き
ゴールデンクロスのパターンは、基本的に順張りで使用される手法です。
しかし、バイナリーオプションでは逆張りを軸とするトレーダーが多い傾向にあります。
バイナリーオプションは5分程度の短期取引が一般的です。
FXのように長期の相場変動を予測するわけではないので、瞬時の反発を狙った方が安定した勝率を見込めるケースが多くなります。
ゴールデンクロスは、上図の右側にある赤い〇部分のように、一旦上昇し始めたポイントで発生します。
しかし、逆張りで狙うべきポイントは、価格の最安値である左の〇の部分です。
逆張り手法をメインで使う方が、無理して移動平均線のゴールデンクロスを根拠にする必要はないと言えるでしょう。
ダマシが多い
移動平均線で見たゴールデンクロスのパターンは、ダマシがかなり多いのも特徴です。
各相場でゴールデンクロスだけを見て分析をすると、負ける確率がかなり高まってしまいます。
上チャートの〇部分を見ると、ゴールデンクロスこそ発生していますが、明確なトレンド転換には至っていません。
結果、レンジを形成して価格が停滞しています。
また、トレンドでは押し目、戻り売りといった反発を繰り返す習性もあり、反発時にクロスしてしまうことも多いです。
ゴールデンクロスで分析する際は、前述した攻略法のようなラインやローソク足の根拠も付け加えてあげましょう。
ゴールデンクロスは環境認識に活かすと便利
ゴールデンクロスは、ダマシが多く逆張りに不向きですが、相場の環境認識に使うと有効です。
バイナリーオプションでは、1分や5分足で分析するのが一般的ですが、取引前に1時間や日足チャートも見ておくと良いでしょう。
長い時間足に移動平均線を複数表示させます。
日足などの上位足で表示させて、赤い〇のポイントのようなゴールデンクロスが発生していたとしましょう。
すると、相場の大まかな方向性が上目線に切り替わると判断できます。
1分や5分足でエントリーする際も、上昇の可能性が高まる事からハイエントリーが有効です。
ローエントリーのポイントは、スルーするか低めの資金管理で勝負するなど、リスクの回避につながります。
上位足での分析になれば、短期足に比べてダマシも少なくなるので、環境認識とし有効に活用できるでしょう。
ストキャスティクスのゴールデンクロスで取引実践
解説してきた通り、ゴールデンクロスとデッドクロスは移動平均線の現象です。
しかし、移動平均線だけでなく実はストキャスティクスやMACDといったインジケーターにもクロスが存在します。
MACDに関して、気になる方はこちらの記事を参考にしてください。
今回は、ストキャスティクスのゴールデンクロスを利用して実際に取引をしてみました。
実際の取引を動画で確認したい方はこちらからどうぞ。
ストキャスティクスには%K線と%D線が存在します。
ゴールデンクロスは短期線が中期線・長期線を上抜けする現象なので、ストキャスティクスに言い換えると%K線が%D線を上抜けする現象となりますね。
デッドクロスの場合、%K線が%D線を下抜けする現象を指すぞ。
ストキャスティクスについてはこちらの記事を参考にしてください。
バイナリーオプション業者 | Bubinga |
---|---|
取引通貨 | EUR/JPY、LATAM、GSMI |
使用インジケーター | ストキャスティクス、ボリンジャーバンド |
はたして利益は出せるのでしょうか?
ゴールデンクロス実践1回目
%K線を青い線、%D線を赤い線で表示しています。
ストキャスティクス80以上で青い線が赤い線を下抜けしています。デッドクロスです。
加えて、ボリンジャーバンドの天井での反発も確認できました。
エントリーの根拠には十分です。Lowを入れていきましょう。
大きく下落して無事に成功!
10,000円エントリーのペイアウト率1.9倍なので、9,000円の純利益です。
ゴールデンクロス実践2回目
またもデッドクロスを確認できました。
今回ストキャスティクスの値は80以上ではなく、ボリンジャーバンドの天井付近でもありません。
しかし、このチャートは下降トレンド相場です。
Lowが強い盤面でのデッドクロスは逃せないな。
予想通りチャートはそのまま下落し、無事にエントリーは成功しました。
ゴールデンクロス実践3,4回目
次のチャートではゴールデンクロスを確認しました。
レンジ相場で、ストキャスティクスも20以下です。
エントリーの後でさらに下落したので追加でHighを入れました。結果は…
急激に上昇し、エントリーは2つとも成功です!
一気に18,000円の純利益が発生しました。
2回エントリーは誤算でしたが、結果オーライです。
この調子でどんどんいくぞ。
ゴールデンクロス実践5,6回目
ストキャスティクス80付近でデッドクロスを確認しました。
相場も下降トレンドなので、Lowエントリーです。こちらもエントリー後上昇したので追加しました。
高値ラインをブレイクしているのが気になるところだが…。
このまま下落してくれるのか、相場が転換してバンドウォークが始まるのか…。
思ったように下落せず、結果は1勝1敗でした。
追加分のエントリーはギリギリ成功しましたが、1つ目は失敗…。
ペイアウト率が1.9倍なので、1,000円の損失です。
追加エントリーで損失を抑えられたのが不幸中の幸いです…。
ゴールデンクロス実践7回目
最後のエントリーです。同じチャートで再度エントリーしていきます。
先ほどのデッドクロス後上昇しましたが、再びデッドクロスが現れました。
バンドウォークが発生しているわけでもなさそうなので、今度こそという気持ちでLowを入れます。
下降トレンド相場なのでやや強気にLowを入れていくぞ。
そのまま下落してエントリーは成功です!
下降トレンドが続くのかはまだわかりませんが、レンジ相場になりそうな気配もしますね。
取引終了です。結果を見ていきましょう!
ゴールデンクロス実践 結果
勝敗 | 6勝1敗 |
---|---|
勝率 | 85.7% |
損益 | +62,000円 |
かなり勝率の高い取引でした。
クロスを確認して、ローソク足の確定地点でエントリーするだけなのでわかりやすく、簡単です。
しかし、この取引方法はストキャスティクスの「張り付き」が起こったり、あまり上下に動かず停滞しているとなかなか使えません。
一番使いやすいのは反発の多いレンジ相場です。
トレンド相場では順張りに使えるので、上昇トレンドの場合ゴールデンクロス、下降トレンドの場合デッドクロスに注視してチャートを見ると良いのではないでしょうか。
インジケーターのクロスだけでなく、
相場も確認して取引することが大切だな。
今回私は、根拠の付け足しのためにボリンジャーバンドを併用しました。
ただ、ストキャスティクスと移動平均線を併用して、2つでクロスが起こったタイミングのみエントリーする…という手法も有効だと思います。
また、もう少し長い判定時間だともっと安定して稼げるかもしれませんね。