知らないと絶対損!海外バイナリーオプションの税金を詳しく解説
物価高で生活にかかるお金が増える昨今、個人で海外バイナリーオプションを活用した投資をする方が増えてきました。
海外バイナリーオプションで利益が出た場合は、確定申告をして税金を納めなければいけません。
本記事では、海外バイナリーオプションで利益が出た際の税金について詳しく解説していきます。
海外バイナリーオプションは総合課税
ハイローオーストラリアやBubingaなどの海外バイナリーオプションで出た利益は、総合課税に分類されます。
外部リンク:国税庁【総合課税】
海外バイナリーオプションで多くの利益を上げれば上げるほど税率も高くなる仕組みです。
海外バイナリーオプション以外での収入がある場合は、出た利益+その他の所得で税率が決まっていきます。
税金が発生する対象者かどうかをチェックする際は、海外バイナリーオプション以外で総合課税に分類される所得はないかを確認しておきましょう。
総合課税の種類
海外バイナリーオプションの税制区分となる総合課税では、以下のような所得が対象となります。
- 給与所得
- 不動産所得
- 事業所得
- 配当所得
- 利子所得
- 譲渡所得
- 一時所得
- 雑所得
海外バイナリーオプションでの利益は雑所得に区分されます。
つまり、海外バイナリーでの利益が出た場合は、上記いずれかの所得も合算して確定申告を行う流れです。
海外バイナリーオプションの利益だけで総合所得の申告対象ではなかったとしても、合算した金額で対象となれば税金が発生するので注意しましょう。
税率について
海外バイナリーオプション出た利益は総合課税として区分されますが、以下の税率が適用されます。
所得額 | 税率 | 控除額 |
---|---|---|
195万円以下 | 5% | 0円 |
195万円以上~330万円以下 | 10% | 97,500円 |
330万円以上~695万円以下 | 20% | 427,500円 |
695万円以上~900万円以下 | 23% | 636,000円 |
900万円以上~1,800万円以下 | 33% | 1,536,000円 |
1,800万円以上4,000万円以下 | 40% | 2,796,000円 |
4,000万円以上 | 45% | 4,796,000円 |
海外バイナリーオプションでの利益+他の総合所得で上記の税率が決まります。
多くの利益が出ている場合ではそれだけ多くの税率が加算されますが、同じ分類の所得であれば損益の通算が可能です。
海外バイナリーオプションで30万円の利益、海外FXで30万円の損失を出した場合であれば、年間所得は0円になるので税金は発生しません。同じ税制区分の損失も事前にチェックしておきましょう。
国内バイナリーオプションとの違い
国内バイナリーオプション業者で出た利益と、海外バイナリーオプションで出た利益は全く異なる税制区分になります。
両方を使っている方は、別々の項目で申告をするようにしましょう。
項目 | 税率 | 損失の繰り越し |
---|---|---|
海外バイナリーの場合 | 総合課税に分類される全ての所得を合算した金額の5%~45% | 不可 |
国内バイナリーの場合 | 申告分離課税の20.315%(一律) | 可能 |
国内のバイナリーオプションで出た利益は申告分離課税に区分されるので、20.315%一律の税金が発生する仕組みです。
それに対して海外バイナリーオプションは、出た利益の額によって税率が異なります。
また、国内バイナリーでは対象年でトータルマイナスが出た場合は翌年に繰り越しができますが、海外バイナリーでは繰り越しができず1年でリセットされてしまうので注意しましょう。
税金面で見れば、国内バイナリーの方が優遇されていますね。
ああ。しかし、利益の出しやすさやリスクの低さを考えると海外バイナリーの方が有利と言えるだろう。
海外バイナリーオプションで税金が発生するケース
海外バイナリーオプションの取引をした場合、税金が発生するのは以下のようなケースがあります。
立場 | 税金が発生するライン |
---|---|
大学生・専業主婦・専業トレーダーのような 非会社員 | 年間48万円以上バイナリーオプションで稼いだ場合 |
会社員 | 年間20万円以上バイナリーオプションで稼いだ場合 |
公務員 | 年間20万円以上バイナリーオプションで稼いだ場合 |
アルバイト・パート | 給与所得以外の所得(バイナリーオプションを含む)が20万円を越える場合 |
退職・転職・個人事業主やフリーランス | 給与所得以外の所得(バイナリーオプションを含む)が20万円を越える場合 |
それぞれを詳しく見ていきましょう。
大学生、専業主婦、専業トレーダーのような非会社員の場合
大学生、専業主婦、専業トレーダーのような非会社員の場合は、年間48万円以上バイナリーオプションで稼いだ方が課税対象となり確定申告が必要となります。
枠組みとしては、バイナリーオプション以外の収入がないという点です。
会社やアルバイトなどの給与所得はなくても、バイナリーで稼いだという実績があれば課税対象となります。
48万円以下の場合や、マイナスが出た場合であれば申告義務は発生しません。
主婦の方で夫の扶養に入っている被扶養者でも、給与所得がなく年間48万円以上を海外バイナリーオプションで稼いでいる場合は税金が発生します。
会社員の場合
会社員の場合は、年間20万円以上バイナリーオプションで稼いだ方の利益が課税対象となります。
給与所得とは別の総合課税が適用されるので、1年の通算利益が20万円を超えた場合に確定申告を行いましょう。
会社員の方は給与所得の収入を会社で年末調整を行うため、確定申告は不要である場合が多いです。
しかし、海外バイナリーオプションで得た利益は年末調整で計算するものではないので、年間20万円以上の利益が出たら必ず自分で申告をするようにしましょう。
公務員の場合
公務員の方も、会社員同様に年間20万円以上バイナリーオプションで利益が出ていれば課税の対象となります。
ただし、公務員の場合は一般の会社員とは立場が異なり、以下のポイントに気を付けなければ罰則の対象となる場合もあるので注意しましょう。
- 住民税の支払いを普通徴収にしておき、住民税の支払いを忘れないようにする
- 別途確定申告を必ず行う(20万円以上海外バイナリーで稼いだ場合)
- 職場や周囲に海外バイナリーを行っていること(またはバイナリーを活用して稼いでいること)を公言しない
公務員は副業禁止と定められていますが、投資対象であるバイナリーオプション取引は認められることもあります。
20万円以上稼いだ場合は、必ず確定申告をして所定の税金を納めるようにしましょう。
アルバイトやパート
アルバイトやパートをしている方は、給与所得以外の所得(バイナリーオプションを含む)が20万円を越える場合が課税対象となります。
もしも、バイナリーオプションでは年間10万円ほどの収入であったとしても、その年にFXやその他副業などで合計20万円を超えている場合は税金を支払わなければいけません。
海外バイナリーオプションをしているアルバイトやパートの方は、他の副収入で20万円を超えていないかチェックしておきましょう。
退職・転職・個人事業主やフリーランス
以下のような方は、給与所得以外の所得(バイナリーオプションを含む)が20万円を越えたら税金の支払い義務が発生します。
- 申告対象の年に退職をした方
- 申告対象の年に転職をした方
- 個人事業主やフリーランスの方
転職や退職をした方は、申告対象の年に給与所得があったか否かに関わらず海外バイナリーで20万円以上利益が出れば申告の必要があります。
個人事業主やフリーランスの方も同様で、バイナリーオプションで20万円以上稼いだら必ず申告をして所定の税金を支払うようにしましょう。
また、上記の場合でも、海外バイナリーオプションだけではなく他の副業で雑所得があった金額も合算されます。
バイナリーオプション+他の副業所得合計が20万円あったら税金を支払う必要があるので、海外バイナリーで20万円以下の利益であったとしても、他の所得(給与所得以外)はなかったかをチェックしておきましょう。
海外バイナリーオプションの税金計算方法
次に、海外バイナリーオプション業者で利益が出た、また利益が出て税金が発生する対象になった場合の計算方法を解説していきます。
税金の計算方法は、所得税+住民税+復興特別所得税=支払う税金の合計です。
- Aさん(主婦)・・・・・給与所得なし。海外バイナリーで年間60万円の利益
- Bさん(会社員)・・・・給与所得400万円。海外バイナリーで年間60万円の利益(社会保険控除は除く)
- Cさん(個人事業主)・・事業所得1000万円。海外バイナリーで年間60万円の利益
税金の区分やパターン別の計算方法を詳しく見ていきましょう。
所得税の計算方法
所得税は、前述した税率によって異なります。
以下は、パターン別で見た所得税の計算方法です。
所得税の発生例を見てみましょう。
- Aさん(主婦)・・・
給与所得0円+海外バイナリーで年間60万円の利益=課税対象60万円
60万円に対して税率5%(控除なし)=所得税3万円 - Bさん(会社員)・・・
給与所得400万円+海外バイナリーで年間60万円の利益=課税対象:460万円-控除額427,500円
4,127,500円に対して20%の税率=所得税825,500円 - Cさん(個人事業主)・・・
事業所得1,000万円+海外バイナリーで年間60万円の利益=課税対象:1,060万円-控除額1,536,000円
9,064,000円に対して税率33%=所得税2,991,120円
所得税は総合課税の金額に控除額を引いた金額が課税対象となります。
Aさんの場合は年間で海外バイナリーのみの60万円なので、控除額はありません。
BさんとCさんは、給与または事業所得と海外バイナリーの利益を合算した金額から控除額を引いた金額が課税対象となります。
住民税
海外バイナリーオプションでの住民税は、所得割+均等割で計算されます。
所得額と定められた金額で一律に課税される均等割を合算した金額が支払い義務のある住民税額になる仕組みです。
しかし、住民税は自治体で税率や均等割が異なるほか、計算がかなり複雑なものなので、課税所得の約10%ほどであると認識しておきましょう。
- Aさん(主婦)・・・課税対象:60万円
60万円×10%=住民税6万円 - Bさん(会社員)・・・課税対象:4,127,500円
4,127,500円×10%=住民税412,750円 - Cさん(個人事業主)・・・課税対象:9,064,000円
9,064,000円×10%=住民税906,400円
住民税の標準税率は、都道府県税と地方税の合計で10%が目安です。
細かく計算したい方は、お住まいの自治体に問い合わせてみましょう。
復興特別所得税
海外バイナリーオプションでの利益は、復興特別所得税も対象となります。
復興特別所得税は所得税×2.1%で計算可能です。
- Aさん(主婦)・・・所得税:3万円
3万円×2.1%=630円 - Bさん(会社員)・・・所得税:825,500円
825,500円×2.1%=17,335円 - Cさん(個人事業主)・・・所得税:2,991,120円
2,991,120円×2.1%=62,813円
復興特別所得税は一律のため、利益額による税率の違いなどもありません。
所得税+住民税+復興特別所得税が支払う合計
ここまで計算した所得税+住民税+復興特別所得税の合計が支払い義務のある税金です。
- Aさん(主婦)・・・
所得税3万円+住民税6万円+復興特別所得税630円=合計:90,630円 - Bさん(会社員)・・・
所得税825,500円+住民税412,750円+復興特別所得税17,355円=1,255,605円 - Cさん(個人事業主)・・・
所得税:2,991,120円+住民税906,400円+復興特別所得税62,813円=合計:3,960,333円
海外バイナリーオプションで利益が出たら、上記の税金が合計で発生します。
住民税は対象年の翌年に支払い義務が生じるので、海外バイナリーで稼いだとしてもすぐには使わず、税金の支払い分として残しておきましょう。
バイナリーオプションで利益が出たら確定申告をしよう
バイナリーオプションで利益が出て、申告の対象となれば必ず申告をしておきましょう。
利益分の申告をしないと、脱税とみなされて最悪の場合は逮捕されてしまう可能性があります。
また、バイナリーでは無申告でもバレないと考える方も多いですが、以下のようなケースで発覚する恐れがあります。
- 証券会社の申告
- 銀行口座の履歴から発覚
- 支出情報から発覚するケース
- 国税庁の密告で発覚
上記のようなケースは稀ではなく、誰にでも起きうることです。
安易に無申告をすると取り返しのつかないことになる場合があるので、必ず申告をして所定の税金を支払っておきましょう。
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